省エネ達成率をシミュレーション -躯体性能と設備に掛ける資金配分-
改正省エネ法により導入された「住宅事業建築主基準の判断基準」。
今まで住宅の性能評価は、建物の断熱仕様の組み合わせや熱損失係数(Q値)などによって求めてきましたが、「住宅事業建築主基準の判断基準」では躯体性能にプラスし、暖冷房、給湯、換気、照明、ソーラーパネルなど高効率な設備の性能も含めて性能評価してあげようというもの。
具体的には省エネ性能に優れた設備機器を一次エネルギー(石油など)消費量に換算した上で、”躯体性能+建築設備”のポテンシャルをエネルギー消費量ベースに換算。これを一つの”省エネ性能の物差し”としようというもの。
同ウェブサイトでは、一連の設計条件を入力することで住宅1棟としての一次エネルギー消費量を算定し基準達成率を試算できる仕組みをweb公開しています。

この基準達成率算定のwebプログラムは以前から公開されていましたが、忙しさを理由に触るのを先送りしていたのですが(汗)やっと使ってみました。
操作自体は非常に簡単。
画面に従い断熱、暖房、冷房、換気、給湯、照明、太陽光と順次必要情報を入力していくだけで結果を算出できます。
私もまずは標準的な仕様を入力し、ついで気になるパラメータを変更しいくつかパターンで計算してみました。
計算結果は報告書としてPDF形式でダウンロードできます。

断熱仕様、空調、給湯、照明、ソーラーパネルとこれを変えたら数字がこう変わってと、なかなか楽しい(笑)←キライジャナイ
計算してみて判るのは冷暖房にかかわる一次エネルギーもさることながら、全体の中で給湯が占める一次エネルギーの割合の大きさ。
また、照明は私が好きな暖かみのある白熱灯も省エネの観点からみれば大敵(心境複雑)。
「白熱灯は使用していない」を選ぶと少しだけ(←ひいき目)省エネに貢献します。白熱灯でも調光をすれば省エネに貢献!(←ジタバタ)
白熱灯が作り出す穏やかな空間と省エネ性がトレードオフなのはなんとも残念。
一次エネルギー消費量換算で省エネに暮らすには、大きくは建物本体の性能(断熱性)+建築設備の足し算で決まります。
この組み合わせの中でどこにウエイトをおいて設計し、高い省エネ達成率にしているかがポイントです。
私として建築設備に大きく依存した省エネ達成よりも建物本体性能を高めた省エネ達成を目指すべきと考えます。
それは躯体の耐用年数と設備の耐用年数比べれば明らかで、建物使用期間(最低30年~できればその倍)を考えた時にどんなに優れた給湯機や空調機器であっても所詮機械物は10~20年で物理的な機能劣化を迎え、交換となります。
交換を迎えればまたそこで設備入れ替えのための資金投入、古い機器の処分、更には地球規模で見れば入れ替える設備を製造~輸送~販売のためのエネルギーが使われます。
そう考えると、更新期間が短い建築設備に資金注力するよりも、耐用年数が長い(しっかり造れば長く使える)建物本体の性能アップに資金配分した方が長い目では得策だと考えるからです。
こうしたバランス感覚は非常に重要なのですが、建て主さん視点で考えるとどうしても広告活動が派手な設備機器に資金が流れがちになります(汗)
住宅性能のバランスの取り方に合点していただきながら建物を計画するには、設計者も神経を使いますが、それ以上に話を受け止める建て主さんには忍耐がいることでしょう。。。
簡単、ていねい、わかりやすいの3拍子を目指して話はしたいのですが、この手の話はかなりディープなので上辺だけの軽い話では終わらないのが現実です。私も説明力をもっと磨かねば。。。
■設計・施工:株式会社山口工務店
■問合せ先:TEL 0250-62-0318
FAX 0250-62-7977
E-mail yamahome@chive.ocn.ne.jp
今まで住宅の性能評価は、建物の断熱仕様の組み合わせや熱損失係数(Q値)などによって求めてきましたが、「住宅事業建築主基準の判断基準」では躯体性能にプラスし、暖冷房、給湯、換気、照明、ソーラーパネルなど高効率な設備の性能も含めて性能評価してあげようというもの。
具体的には省エネ性能に優れた設備機器を一次エネルギー(石油など)消費量に換算した上で、”躯体性能+建築設備”のポテンシャルをエネルギー消費量ベースに換算。これを一つの”省エネ性能の物差し”としようというもの。
同ウェブサイトでは、一連の設計条件を入力することで住宅1棟としての一次エネルギー消費量を算定し基準達成率を試算できる仕組みをweb公開しています。

この基準達成率算定のwebプログラムは以前から公開されていましたが、忙しさを理由に触るのを先送りしていたのですが(汗)やっと使ってみました。
操作自体は非常に簡単。
画面に従い断熱、暖房、冷房、換気、給湯、照明、太陽光と順次必要情報を入力していくだけで結果を算出できます。
私もまずは標準的な仕様を入力し、ついで気になるパラメータを変更しいくつかパターンで計算してみました。
計算結果は報告書としてPDF形式でダウンロードできます。

断熱仕様、空調、給湯、照明、ソーラーパネルとこれを変えたら数字がこう変わってと、なかなか楽しい(笑)←キライジャナイ
計算してみて判るのは冷暖房にかかわる一次エネルギーもさることながら、全体の中で給湯が占める一次エネルギーの割合の大きさ。
また、照明は私が好きな暖かみのある白熱灯も省エネの観点からみれば大敵(心境複雑)。
「白熱灯は使用していない」を選ぶと少しだけ(←ひいき目)省エネに貢献します。白熱灯でも調光をすれば省エネに貢献!(←ジタバタ)
白熱灯が作り出す穏やかな空間と省エネ性がトレードオフなのはなんとも残念。
一次エネルギー消費量換算で省エネに暮らすには、大きくは建物本体の性能(断熱性)+建築設備の足し算で決まります。
この組み合わせの中でどこにウエイトをおいて設計し、高い省エネ達成率にしているかがポイントです。
私として建築設備に大きく依存した省エネ達成よりも建物本体性能を高めた省エネ達成を目指すべきと考えます。
それは躯体の耐用年数と設備の耐用年数比べれば明らかで、建物使用期間(最低30年~できればその倍)を考えた時にどんなに優れた給湯機や空調機器であっても所詮機械物は10~20年で物理的な機能劣化を迎え、交換となります。
交換を迎えればまたそこで設備入れ替えのための資金投入、古い機器の処分、更には地球規模で見れば入れ替える設備を製造~輸送~販売のためのエネルギーが使われます。
そう考えると、更新期間が短い建築設備に資金注力するよりも、耐用年数が長い(しっかり造れば長く使える)建物本体の性能アップに資金配分した方が長い目では得策だと考えるからです。
こうしたバランス感覚は非常に重要なのですが、建て主さん視点で考えるとどうしても広告活動が派手な設備機器に資金が流れがちになります(汗)
住宅性能のバランスの取り方に合点していただきながら建物を計画するには、設計者も神経を使いますが、それ以上に話を受け止める建て主さんには忍耐がいることでしょう。。。
簡単、ていねい、わかりやすいの3拍子を目指して話はしたいのですが、この手の話はかなりディープなので上辺だけの軽い話では終わらないのが現実です。私も説明力をもっと磨かねば。。。
■設計・施工:株式会社山口工務店
■問合せ先:TEL 0250-62-0318
FAX 0250-62-7977
E-mail yamahome@chive.ocn.ne.jp
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