YaMa_Home blog -新潟木の家 自然素材の注文住宅-

自然素材とテクノロジーを匠が活かす。心地よいデザインと高い断熱・構造性能を目指して・・・山口工務店

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第13回JIA新潟クラブ建築セミナー|五十嵐淳氏講演会

先週末、JIA新潟クラブが主催する建築セミナーに参加しました。
セミナーは建築家の五十嵐淳氏による講演。

R0022047_JIA新潟クラブ建築セミナー_五十嵐淳氏

・タイトル : ローカルな必然性より生まれる新しい普遍性を振り返る
・講師 : 五十嵐淳 氏 (五十嵐淳建築設計

講演は出身地、北海道佐呂間町での氏の生い立ちと原体験から始まり、時系列で追いながら自身の作品を解説。
作品毎に設計プロセスとその中でどう思考を進め、手を動かしていったかを言葉で紡ぎ取るように話が進みます。



一連の設計の中で一貫しているのが、自身も話されていた「バッファーゾーン」と「凍結深度」との関わり方。

「バッファーゾーン」とは、今も寒冷地で見ることができる玄関の外側に設置し風雪や温度変化を和らげるための風除室や、日本古来の縁側のような温度や光を和らげる、又は熱を蓄える緩衝ゾーンのようなもの。

「凍結深度」とは、建築で言うところの凍結深度そのもので、地盤が凍らないまでの深さのこと。
寒冷地などでは地盤が0度以下になり凍結してしまうと地盤が膨張する(水が氷になると体積が増える理屈と同じで、地盤の中の水分が凍結することで体積が増し膨張する)ので、地盤の膨張で基礎が浮き上がらないよう地盤が凍結しない深さまで基礎を深く作る必要があります。
北海道などの寒冷地で建物の基礎を作る際は、凍結深度よりも深い基礎を作るか、普通の基礎を作っても凍結の影響を受けないように、断熱材を地盤外周部に水平に敷き込み地盤の凍結を防ぐスカート断熱という特殊な断熱工法を採用したりもします。

バッファーゾーンの考え方は温暖地でも日射のバッファーという日本全国共通に考えられる要素ですが、凍結深度となると流石に日本の左半分に住んでいると縁の無いもの。北海道では寒い地域になると凍結深度を逃げてそのまま基礎を作ると地盤から1mやそれ以上まで基礎のベースを下げなくてはという地域もあります。そこまで深くしないと地面が凍ってしまうかと考えただけで・・極寒ですね(汗)



このバッファーゾーンや凍結深度を内包した氏の設計手法は、今回の公演タイトルにもある「ローカルな必然性より生まれる新しい普遍性」という言葉に繋がっていきます。
設計を行う場(ローカル)から読み解いた結果、必然性という脈絡を持って生まれたものが建築であり、その地で普遍性を持つものだということ。
講演に先立って事前資料がなかったので、この抽象的なタイトルだけでは話が見えなかったわけですが、約2時間の講演を終えるころにはこのタイトルの意味深さを咀嚼。

氏の講演を聞いていても、初期のころから終始一貫した自身の設計立ち位置と、その中で何ができるかを真摯に探求する姿勢が伺えます。
形はどうあれ、建築とは置き家具のようなとって付けたものではなく、その場にあるべくして完成されるもの。あるべき必然性をもって形態や機能が整っているべきだと確認されたようでした。

今回のセミナー会場には社会人以外にも学生と思しき姿もちらほら。私も含め2時間の中で各人色々と考える事ができた有意義な時間だったと思います。
新潟も地方都市、こうした建築家の方の話を地元で聞く機会が少ないのでもっと増えればとも思います。

<参考リンク>
五十嵐淳建築設計|Jun Igarashi Architects
五十嵐淳(ウィキペディア)

■問合せ先■
新潟木の家 自然素材とテクノロジーを匠が活かす|山口工務店
TEL : 0250-62-0318
FAX : 0250-62-7977
E-mail : yamahome@chive.ocn.ne.jp
blog左下のメールフォームからもどうぞ

■お知らせ■
会社バナー
ホームページをリニューアルしました。当社の住宅に対するスタンス、設計コンセプトなどかみ砕いた説明をしています。
関連記事

- 2 Comments

相模オーガニックスタジオ新潟  

有意義そうでよかったですね。ばふぁーの概念か。
広縁のような空間でしょうね。
サッシと内障子の間の空気でバッファーってのが
我々流。それだとだめなのかしら?

2010/11/01 (Mon) 17:11 | EDIT | REPLY |   

masakazu  

相模さん

窓と障子でバッファーゾーンを作る、いいんじゃないでしょうか。
五十嵐さんの中の作品には敷地的にバッファーゾーンが取れなくて、壁厚をツーバイ材の210材だったか212材に増した上で壁中でバッファーゾーンを作るなんて手法を使ったものもありました。中々興味深かったです。

バッファーゾーンの有効性は光であれば直射光を和らげ、熱であれば不快な熱流を制御するなど実益がある忘れてはならない要素だと再確認しました。

2010/11/02 (Tue) 09:27 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。