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なぜ「金物工法+パネル工法」なのか?(2)- 金物工法編 -

前回(1)からの続き。(←初めての方は最初のこちらから)

構造的な点から見た時、在来工法のウイークポイント(弱み)は、木の強さを十分に活かしきれていないという点。

在来工法は接合部がウィークポイント


具体的には接合部(柱と梁や、梁と梁との取り付き部分。仕口や継手部分)が弱く、木材の強さを十分に使い切る前に壊れてしまうのです。これは計算は勿論のこと、実大実験からも明らかになっています。

IMG_0274_在来工法_接合部
(在来工法の接合部)

一見しただけでは強度への不安は感じませんが。。

在来工法が強度的に不利な原因は材料の断面欠損。
こちらは大梁に両側から小梁が掛かる部分の加工形状。

R0020594_在来工法接合部_断面欠損
(在来工法 仕口加工)

大梁の両側に仕口加工がされ断面欠損ができているのがよくわかります。梁を両側から引掛けるためにはどうしてもこれだけの欠損は生じてしまいます。

これだけ見ると他大丈夫?と思われますが、当社では全棟構造計算(許容応力度計算)をしていますので、こうした欠損も計算に乗せて考慮し、梁の大きさを決めています。(当然、欠損が無い梁より部材は大きくなります)

2階建て以下の木造で構造計算をしているのはかなり少ない(理由は法律で義務付けがないから、計算を外注するためのコストが掛かるからというのが殆ど)ので、計算で決めない場合は過去の経験値か、標準的な仕様を元にしたスパン表などを参考にします。(このスパン表がまた使えないヤツで。。。おっと)

接合部強度を高めた金物工法


金物工法は、こうした在来工法の体質といも言える接合部の弱さを解消し、接合部強度を高めることで木材本来の強さを十分に引き出すことができる工法なのです。

R0013412_金物工法_テックワン
(金物工法「テックワン」)

金物工法は断面欠損が少なく、木材にはボルト穴や鉄板を挿入するためのスリット程度しか欠損がありません。
その結果、同じ材料を使っても在来工法よりも金物工法の方が接合部強度は高くなります。
ここでは詳しいメカニズムは省略しますが、これは在来工法が接合部のどこで壊れているのか、そして金物工法がどのように力を材料から材料へと伝達しているかを知るとよくわかります。

設計する我々も品質が手に取るように分かるので、なんの心配ものなく強度を高めながら安全に経済設計ができます。逆に言えば無垢材+在来工法の組み合わせは、不確定要素が多いので経験と想像力を動員して安全側に設計し、構造材としての性能を担保させています。
(補足:在来工法全てが構造的に危険だということではありませんので誤解無きよう。)

金物工法と集成材の相性


そしてもう一つ、金物工法に集成材が多く使われているのは何故でしょう?
大きな理由は

・金物工法は加工精度、加工後の寸法安定性が在来工法以上に要求される
・材料の品質(強度)が安定し、バラつきが少ない方が高い性能が得られやすい

この2点に集約されるでしょう。

現在は金物工法も歴史を積んで、集成材ではなく無垢材も使えるものも登場していますが、品質の安定と確かな強度という面では集成材を使った金物工法には敵いません。

まとめ


金物工法を採用することで在来工法の弱点を克服し、集成材を用いることで品質が安定。構造計算をする際も無垢材+在来工法よりもはるかに高い精度(信頼できる精度)で計算に乗せることができます。
また、金物工法は木材と木材とを直接専用金物で接合するため在来工法のような補強金物が不要となります。また、金物が表面に現れる面積も少ないので、在来工法でありがちな「金物が他の材料と干渉する(ぶつかる)心配もなく仕上りが安定します。

構造材は、住宅の中で最も基本的な性能をつかさどる部材ですが、建築後に手直しするのはコストと労力を考えると非常に困難。そんな基本的な部分を合理化工法の力で補い、品質を高いレベルで安定させていきたいというのが当社の考えでもあります。

(「パネル工法編」に続く・・・)

<関連過去エントリ>
建方当日は天候にも恵まれ - 集成材金物工法「テックワン」建方 -

なぜ「金物工法+パネル工法」なのか?(1)- はじめに -

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