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構造計算へのこだわり(3)- 社内で構造計算できるメリット -

前回(2)からの続き。(初めての方は「(1)- なぜ構造計算するか -」からどうぞ)

今回がこのシリーズ記事のラストになります。

構造計算は手間と時間がかかります


良いことづくめの構造計算ですが、都合が悪いこともあります。それは時間と手間が掛かること。

殆どの木造住宅が義務基準として採用している仕様規定で設計するのであれば、ささっと計算し、構造図を作成すればすぐに材料を発注したり現場に指示が出せます。
しかし、構造計算の場合は入力そのものはそれ程時間を要しませんが、構造を最適化するための作業に時間を費やします。
構造的に不十分、危険と出た箇所を拾い出し、部材や構成要素の見直し時には大胆に変更を強いられる場合も出てきます。

そんなわけで、”計算”というと全て自動で機械任せのように思われがちですが、作業としては人間の思考や設計者の判断が入りつつ、同じところを行ったり来たりで出口を見つける作業の連続なのです。

構造計算とは精度よく合理的に答えが出る分だけ、仕様規定に比べ圧倒的に確認項目が多く時間を要します。
そのようなプロセスを経て完成した構造計算書がこちら。

DSC_1439_構造計算書

木造2階建て程度でもページ数で300ページ以上にもなるボリュームです。

社内で構造計算できるメリット


構造計算はいくらコンピュータでやるとはいえ構造の専門知識が必要ですから、多くの工務店や設計事務所は専門の構造設計事務所に外注するのが普通です。

外注すれば当然外注経費が掛かります。構造計算費用は建物の規模や形状にもよりますが、木造2階建てで大よそ15~20万程度は必要となります。
安心安全な建物になるとは言え、設計サイドの理想とは別に全棟でこれを実施するのは、予算面でも外注時の設計打ち合わせのやりとりの面でも中々難しいというのが業界の大多数の意見でしょう。

そんな中、当社では自社で構造計算できる体制が整っていますので、外注の必要がありません。
正直、今のところ構造計算料は予算項目として上げておらず、構造計算をしようがしまいがいわゆる住宅設計料は予算計上としては同じという。。。この辺は見直しが必要かもしれません(苦笑)

社内で構造設計できる体制が整っているメリットは金銭的なものだけにとどまらず、構造の最適化を行う際の検討や取捨選択を迫られてもすぐさま判断ができる。社内で設計し施工もし材料も選ぶわけですから、そのすべてを瞬時に判断し構造計算の方針に返していけるメリットは時間短縮という面でも非常に大きいのです。

まとめ


始めにも書いたとおり、一部を除いた小規模低層の木造住宅は法律上は構造計算の義務付けはありません。
ではなぜそれを全棟でやるのか?十分に説明がしきれていませんが、その理由をこのシリーズ記事を通して少しでも感じ取ってもらえれば嬉しいです。

最後に、仕様規定で作る住宅と、構造計算に基づいて設計した住宅を”川に掛かる橋”に見立て、これを読んでいる皆さんに一つの問いを投げて一連のこの記事を終わりたいと思います。


あなたの目の前には大きな川が流れています。これから川を渡るために2つの橋が用意されています。
その橋の入り口にはこんな説明書きが書かれた立札があります・・・

1266901_60728056_橋

(1) 仕様規定で作った橋
    「大分頑丈に作りました。ちょっとやそっとでは壊れないことになっています。」

(2) 構造計算で作った橋
    「60kgの人が10人同時に渡っても壊れないように設計してあります。」


さて、どちらの橋を渡りましょうか。

<関連過去エントリ>
構造計算へのこだわり(1)- なぜ構造計算するか -
構造計算へのこだわり(2)- 構造計算で構造を最適化 -

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