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断熱改修と部位別のポイント|既存の建物に合わせて臨機応変に

仕事が忙しくブログまで中々手が届かないこの1週間、そうこうしていても現場は進んでいます。
「坂井の家リノベ」の現場も順調に進行中。現場の進捗を工程毎に解説していきますが今回は“断熱改修編”。

床断熱は以前の記事で書いた通りですが、現場も進み、壁と天井の断熱工事に掛かります。


断熱性能の底上げ|断熱改修


元々は壁には密度10Kで50mmのグラスウールが充填されていましたが、それを撤去した上で改め断熱材を充填。
使用する断熱材は、密度24K相当の高性能グラスウール。これを壁厚に合わせるように100mm厚のものを充填します。

R0030022_断熱改修_壁断熱材グラスウール

新築であればなんてことはないこの断熱工事ですが、そこは改修物件、壁を解体して分かったことにすんなり断熱材を100mm充填させてくれません。

画でお見せしないと一般の方には理解不能だと思いますが、この建物はいわゆる“貫工法”で壁下地ができており、そのままでは壁厚の半分以下しか断熱材の充填スペースがありません。

・・・と、言葉では意味不明だと思いますので以下の写真で解説。

R0029613_貫工法_構造解説

今では見なくなった貫工法。この建物の築年数と建築地からの予想で普通に間柱があるだけと思っていたら貫入りで下地ができていました。

貫工法は貫が柱の真ん中に通しで入っており、この貫に対して半間柱(ほぼ正方形断面の縦材)が留っているという構造です。

この貫があるために断熱材が入らない。しかも貫をただ切ってしまうと壁毎落ちてしまいます。
そこで、一旦貫を撤去した上で新規に間柱を既存の半間柱に沿わせるようにして下地を作り直し。こうすることでやっと断熱材が壁厚全部に充てんできます。


気流止め・浴室断熱


断熱工事の基本は、断熱区画される外と内の境界部分にあたる断熱ラインを連続させること。
そして、特にこうした既存建物の断熱改修では壁体内に気流が発生しないようになんらかの気流止め措置がとられていることも重要です。
いくら断熱材を隙間なく充填しても、床下と壁、壁と天井などの取り合い部分が不連続ですと、室内を空調した時に温度差で壁内に上昇気流が生じて断熱性能の低下を招きます。

気流止めの方法は乾燥木材で押えたり、断熱材で物理的に隙間を埋めるなどの方法があります。

R0030028_断熱改修_壁断熱材グラスウール_浴室土間断熱


今回は、土台から梁下まで隙間なく断熱材を充填することで気流止め効果を同時に果たすようにしています。

それから、上の写真はちょうど浴室部分ですが、浴室の土間コンクリート部分もしっかり断熱。

R0029977_土間断熱_断熱補強ウレタンスプレー

細かいですが断熱材の立ち上がり部分と土台との間に基礎が露出しますので、そこも熱橋とならないようにウレタンスプレーで断熱補強(モコモコした部分)。
リノベの改修物件でここまで気を使って丁寧に断熱工事をしているところは少ないかもしれませんが、新築物件でも当たり前にやっていることですから手は抜けません。


薄い既存部分との境界壁への断熱|断熱改修


既存建物の断熱工事は教科書通り、想像取りにはいかないのが世の常。
こちらは内部の既存部分との境界部分の1ヵ所。

R0030031_断熱改修_既存部分境界壁

断熱改修の基本方針として、室内であっても既存部分との境界には断熱材を充填し、リノベ工事の範囲内で断熱区画を形成していきます。こうすることで改修範囲内で十分な断熱効果が得られるようにしています。

通常であれば断熱材は建物の外周部に施工し、建物の外皮が断熱層となりますが、一部そのまま残す既存部分がありますので、室内であっても既存との境界部分には断熱工事をしていきます。

上の写真部分は反対側が真壁の和室で壁厚がまったく取れないという場所。

R0030032_断熱改修_既存部分境界壁_壁厚さ

このように断熱材が入る厚さは3cmしかありません。しかも壁をふかすこともできない。尚且つ貫があったり胴縁があったりと3次元的に断熱するには邪魔者が沢山。

流石にこの場所でグラスウールを使うのは不適当と判断し、ボード上の発泡プラスチック系断熱材のポリスチレンフォームを使って、壁の下地なりに隙間をぬって細かく切りながらパズルをはめ込むように充填。

P1000995_断熱改修_既存部分境界壁_押出法ポリスチレンフォーム充填

これで壁下地をよけながら、薄い壁厚の場所にも綺麗に断熱性能低下なく施工が完了。

改修物件をやっていると新築が如何に計画的に楽に性能を担保できるように工事できているかを実感します。


建物内は断熱区画を形成|断熱改修


最後は天井断熱。ここは1階の天井で上には2階部分があるので通常であれば建物内部なので断熱はしませんが、先ほど書いた断熱改修の基本方針のとおり、既存の改修範囲内で断熱区画を形成するために断熱していきます。

R0030320_断熱改修_天井断熱グラスウール

壁に比べると天井は障害物がないので非常に綺麗で作業もあっという間(笑)

これで一旦は断熱工事が完了。残すは窓ですが、窓は内窓として「MOKUサッシ」を設置していき断熱化を図ります。
この後は耐震改修の耐力壁の施工などの壁下地工事へと進んでいきます。

関連過去記事


2013.01.23 木工事開始|金物補強で耐震改修、床の断熱改修
2012.12.04 断熱・耐震・自然素材リノベーション|坂井の家リノベ着工
2012.08.10 断熱改修|断熱材の使い分けがポイント
2012.09.14 MOKUサッシ(ウッドワン)初採用、製作建具吊り込み|建具工事




「坂井の家リノベ」の過去記事は左のカテゴリー、もしくはこちらのリンクから連続でご覧いただけます。

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