4重苦のコンクリート打設|ベタ基礎一体打ち
「山田の家」では基礎コンクリートの打設をおこないました。
ただ、基礎が高基礎で背が高く、外から見ると何をやっているかわかりません(笑)

今回の基礎は、過去最大難易度の基礎工事となりました。
型枠組みから神経を使いましたが、施工難度が高くなった理由が
・ベタ基礎一体打ち
・高基礎
・周辺敷地に余裕がない中での型枠固定
・基礎は仕上げ無しの打ち放し仕上げ
という4重苦だったこと。
高基礎でないか、もしくは敷地に十分な余裕があれば比較的楽だったのですが苦労しました。
基礎の施工方法はベタ基礎一体打ち。
「一体打ち」とは、通常ならば基礎の水平部分と立ち上がり部分のコンクリートを別日に2工程でコンクリート打設をするところを、一度に施工する方法です。
一体打ちで打継ぎを無くすことで打継ぎ部分が原因となる様々なリスクを回避することができます。

今回も採用する床下エアコン暖房方式をとる場合にも有効な建築的バリアとして機能してくれます。
ベタ基礎一体打ちについての詳しくは過去記事を参照。
・2012.11.02 型枠組み~コンクリート打設(ベタ基礎一体打ち)動画付き|基礎工事
ベタ基礎一体打ちをした際、コンクリートを型枠内に流すと、流体であるコンクリート圧力で型枠が外側に転倒しようとする力が加わります。通常であればそれで型枠が転倒しないよう、鋼管サポートなどで型枠を外側から斜めにつっかえ棒のようにして型枠を支えるのですが、隣地に面する敷地2面の離れがこの状態。

これではどれだけサポート(=斜めの材)を入れても転倒を押えるのは難しいと判断。最悪、打設時に基礎が転倒してしまっては大事故です。
そんなわけで、基礎の内側のスラブ部分に予めアンカーを設置してそこから反力を取るようにチェーンを張り、型枠が外側に倒れるのを押える方法を取りました。

このチェーンがテンション材となり、コンクリート打設中もしっかりと効いて型枠の転倒を防いでいます。
一般的な基礎の立ち上がり高さであれば問題ないのですが、今回のように高基礎を一体打ちでやろうとすると、打設時に型枠に加わる圧力で型枠が転倒しないようこのような策を講じて乗り切りました。

その他と言えば、最初に書いた4重苦のひとつの“打ち放し仕上げ”。
通常は基礎の外側をモルタルなどで塗り仕上げるのですが、今回は仕上げなし。つまり型枠をばらしたらそれが仕上げ。これもまた高基礎か一体打ちでなければまだよかったのですが、神経を使います。
流石に一体打ちでこの立ち上がりの高さを一回では打てないので、1度目に型枠高さで大よそ半分より少し上まで打ち、コンクリートが落ち着いた頃合いで残りの部分を打ちます。
仕上りは型枠をばらすまで分かりませんが、それでもわずかながら水の線(打継の線)が残るかもしれません。出ても僅かと予想しているので、後は目立たなくなるよう補修対応しようと思います。
これで終わったかのように思える基礎ですが、まだ片持ちのスラブ階段が残っているのでそれはこの後の工程です。
■□ 問合せ先 □■
自然素材を使ったシンプルで快適、心地いい家づくりを目指しています。
詳しくは下記のリンクからwebをご覧ください。
新潟木の家 自然素材とテクノロジーを匠が活かす|山口工務店
お問い合わせは弊社ウェブサイト、またはblog左のメールフォームからもどうぞ。
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・山口工務店 Facebookページ(どなたでもご覧いただけます)
FBページでは、BlogやTwitterで書いた事に対する追記や番外情報なども書いてます。
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(1)2014.01.08 施工事例に「弁天橋通の家」を追加
(2)2013.09.16 イベントページに「弁天橋通の家」完成見学会の案内を追加
(3)2013.08.23 施工事例に「市野山の家」を追加

ホームページをリニューアルしました。
当社の住宅に対するスタンス、設計コンセプトなどかみ砕いた説明をしています。
ただ、基礎が高基礎で背が高く、外から見ると何をやっているかわかりません(笑)

今回の基礎は、過去最大難易度の基礎工事となりました。
型枠組みから神経を使いましたが、施工難度が高くなった理由が
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・高基礎
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高基礎でないか、もしくは敷地に十分な余裕があれば比較的楽だったのですが苦労しました。
ベタ基礎一体打ちと型枠転倒防止
基礎の施工方法はベタ基礎一体打ち。
「一体打ち」とは、通常ならば基礎の水平部分と立ち上がり部分のコンクリートを別日に2工程でコンクリート打設をするところを、一度に施工する方法です。
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ベタ基礎一体打ちをした際、コンクリートを型枠内に流すと、流体であるコンクリート圧力で型枠が外側に転倒しようとする力が加わります。通常であればそれで型枠が転倒しないよう、鋼管サポートなどで型枠を外側から斜めにつっかえ棒のようにして型枠を支えるのですが、隣地に面する敷地2面の離れがこの状態。

これではどれだけサポート(=斜めの材)を入れても転倒を押えるのは難しいと判断。最悪、打設時に基礎が転倒してしまっては大事故です。
そんなわけで、基礎の内側のスラブ部分に予めアンカーを設置してそこから反力を取るようにチェーンを張り、型枠が外側に倒れるのを押える方法を取りました。

このチェーンがテンション材となり、コンクリート打設中もしっかりと効いて型枠の転倒を防いでいます。
一般的な基礎の立ち上がり高さであれば問題ないのですが、今回のように高基礎を一体打ちでやろうとすると、打設時に型枠に加わる圧力で型枠が転倒しないようこのような策を講じて乗り切りました。

その他と言えば、最初に書いた4重苦のひとつの“打ち放し仕上げ”。
通常は基礎の外側をモルタルなどで塗り仕上げるのですが、今回は仕上げなし。つまり型枠をばらしたらそれが仕上げ。これもまた高基礎か一体打ちでなければまだよかったのですが、神経を使います。
流石に一体打ちでこの立ち上がりの高さを一回では打てないので、1度目に型枠高さで大よそ半分より少し上まで打ち、コンクリートが落ち着いた頃合いで残りの部分を打ちます。
仕上りは型枠をばらすまで分かりませんが、それでもわずかながら水の線(打継の線)が残るかもしれません。出ても僅かと予想しているので、後は目立たなくなるよう補修対応しようと思います。
これで終わったかのように思える基礎ですが、まだ片持ちのスラブ階段が残っているのでそれはこの後の工程です。
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(1)2014.01.08 施工事例に「弁天橋通の家」を追加
(2)2013.09.16 イベントページに「弁天橋通の家」完成見学会の案内を追加
(3)2013.08.23 施工事例に「市野山の家」を追加

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