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木を見て、気(木)を配る|構造材材料検査

北上の家では建前に向けての準備を進めています。
当社では主な構造材に新潟県産の杉「越後杉」を使用しています。製材所では製材~乾燥~加工と一貫生産されるなかで、乾燥釜から上がってきた材料が揃ったタイミングで材料検査をおこないます。

DSC08677_プレカット工場


工場がある場所は製材、乾燥炉、加工、ストックヤードと広大な敷地内に広がっています。


材料検査のポイント



まずは梁などに使う横架材関係の越後杉から。材料は事前に工場の方に仕分けてもらっています。

DSC08600_構造材_梁_越後杉


材料検査で見るポイントは主に以下のとおり。
・目視による外観(大きな欠点の有無)
・含水率が基準値以下か(含水率管理)
・使う場所に適しているか(品質と使用先の判断)

DSC08604_越後杉_材料検査_含水率


ここ数年で乾燥技術が上がり、最近は安定した含水率を確保しつつも、乾燥による小割れや色の悪さなどが少なくなり、ものとしてよいものが取れるようになってきました。

含水率も上々。当然バラつきはありますが、概ね8~16%程度の材が多く、時々20%くらいのものが混ざっています。

DSC08603_越後杉_材料検査_含水率


DSC08620_越後杉_材料検査_含水率


木は含水率が下がり乾燥が進む過程で変形や収縮します。また、荷重を常時受けながら乾燥が進むと変形が増大します。これをクリープ変形と言います。
含水率が高いものがクリープ変形すると初期たわみの2~数倍になる場合もあります。
この当りを頭に入れながら設計時も梁の断面サイズを決めつつ、材料検査では含水率を見ながら材料をどこに使うかを割り振っていきます。

木を配る≒気を配る。という気配り(木配り)精神を忘れてはなりません。

越後杉の含水率基準は20%以下(平角は25%以下)。基準は基準として、実際問題、床梁や小屋梁など長いスパンで基準ギリギリのものを使うのは避けるのが無難です。
どの梁がどれだけ撓む(たわむ)かなどは構造計算で分かっていますので、実務的には含水率の低いものを選ぶか、または梁のサイズをアップしクリープ変形も視野に入れた材料選定をおこないます。


長尺材、化粧梁の選定



次は4mを超える長尺材や化粧梁を見ていきます。

DSC08624_越後杉_材料検査_梁


外部で使う化粧梁を用意してもらった候補の中から選びます。
等級としては特一化粧になるので、所々節が入っています。

DSC08633_越後杉_材料検査_化粧梁


含水率を測った写真が以下。

DSC08634_越後杉_材料検査_含水率


同じに見える3本の梁ですが、含水率を測ると2本が8%台、写真右の1本が測定エラー表示(含水率が高すぎるとエラー表示となる)。
外観上は悪くないのですが、水分量が多いので後々の変形や割れが強く出ると思うので外しました。


続いては、室内に使う化粧梁の越後杉。

DSC08644_越後杉_材料検査_化粧梁


5mモノで、4面化粧(=4面が室内に見えてくる)で、4上小(小さな節が一定数入ることをよしとする規格)の指定の材料です。
材としては申し分なくOK。あとはどちらの面を部屋のどこに向けるかを決めていきます。


化粧柱の選定



続いては化粧柱(=室内に柱が見えてくる柱)の選定。

DSC08658_材料検査_化粧柱


見た目にもいい材料を揃えてもらっていたのですが、うち1本が赤みが強く、和室の柱ならもってこいだったのですが、今回は他の部分の仕上げを考えると柱だけが浮いてしまうだろうと判断し交換をお願いしました。

DSC08663_材料検査_化粧柱_木口年輪


写真左が選手交代で使うことになった柱。目が詰まっており含水率も15%程度。
ただ、このまま化粧柱に使うと乾燥が進み10%程度まで下がりますので、その過程で材面に小割れなどが生じますので、写真右の柱と同じ背割りを入れることにしました。
背割りは予め柱に割れを入れておくことで、他の3面に割れが入らないようにするもの。コンクリートの世界で言うところの“ひび割れ誘発目地“のような役割です。


構造用集成材、米松製材の選定



最後は杉以外で使う材料の確認。
構造計算をして梁の断面や樹種を決めると、一部杉よりも強い米松や集成材が必要になります。

DSC08671_材料検査_米松_集成材


米松や集成材はJAS認定工場のメーカーで製材、品質検査が行われたいわゆる既製品。
我々としては安心して盲目的に使える数少ない木材の一つなのですが、ここでは等級が指定どおりかの確認が主です。

DSC08669_材料検査_米松ドライビーム_等級ラベリング


米松は原木丸太を輸入し、国内で製材されたもの。製材工場で既に検査がされたものが入っていますので、ここでは印字されているラベルを確認。
E110がたわみにくさを示す等級、SD20が含水率の規格です。SD20だと含水率20%以下という規格ですが、測ると15%程度です。

DSC08674_材料検査_米松集成材_等級ラベリング


集成材も同じくラベリングされていますので、等級などを確認していきます。
下の写真で赤線を引いた、強度等級、樹種名、寸法を確認します。

DSC08675_材料検査_米松集成材_等級ラベリング


今回は強度等級 E135-F375と非常に強い材料を指定しています。

これで材料検査も無事終わり、構造図の最終打ち合わせをして図面と材料が確定します。


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